「あれ? ○○さん。『すぐに』って言ったんだけど」

「はい。(5分以内に)すぐにやります」

「(どうしてコピーに行かないのかな?)うん、だから、『すぐに』ね!」

「いや、だから(5分以内に)すぐにやって持って行きます!」

 まるでコントですね。

 でもこれ、オフィスでは案外よく見かける光景です。

 なぜ、こんなことが起きるのでしょうか。

 それは、「自分が頭に描いたイメージと、相手が自分の言葉を聞いて頭に浮かべるイメージは、同じものではない」という前提に、両者が立っていないからです。

「曖昧さ」はトラブルの元、
指示はなるべく具体的に

 悲劇的なのは、「すぐに」の意味するところが曖昧なために、両者がどっちも正しいということ。

「正しさ」と「正しさ」の争いになってしまっているのです。

 この悲劇を防ぐには、どうしたらよいのでしょう?

 簡単なことです。

「○○さん、この書類のコピー、14時までにもらえる?」

 こう頼めばいい。

 これなら、老若男女、どんな人同士でも共通の認識ができます。

 このように指示できる上司は、できる人です。