Aさん一家が支出を抑え
貯蓄を増やすには?

 ご夫婦の年収は1500万円、毎月の支出は約125万円、年間で約1500万円ですから、今のままでは貯蓄できません。よって、支出を削減は必須です。

 支出項目を拝見すると、削ることが難しいものもあります。私立中学校・高校の授業料や交通費、お昼代など20万円、光熱費(自宅事務所含む)6万円、通信費5万円、習い事10万円、年金3万円、国民健康保険6万円です。食費の10万円は多いのですが、ご夫婦でフリーランスなのでやや多額でも仕方が無いと思います。

 見直しの対象になるのは日用品5万円、保険5万円、趣味の20万~30万円です。日用品、趣味のお金をそれぞれ半減すると、日用品2万5000円、趣味10万~15万円になりますが、中央値を取って12万5000円とします。

 保険については金額から推測すると、学資保険か低解約型の終身保険(低解約返戻金型終身保険)に加入されているのではないでしょうか?保険料払込期間中に解約すると解約返戻金が通常の終身保険の7割程度に抑えられる代わりに、保険料が低く貯蓄性が高くなっている終身保険のことです。

 これらの保険を除けば、Aさん夫婦に必要な保障は医療保障(2人分)、末子が社会人になるまでの11年間の死亡保障で十分でしょう。保障金額は夫1000万円、妻500万円の定期保険でよいはずです。子供の学費以外で加入している終身保険などは払い済み保険にして保険料を抑え、貯蓄に回すようにします。ちなみに、払い済み保険とは、以後の保険料の払い込みを中止して、保険を解約せずに保険金額を減らす方法です。

 見直しで保険料をどのくらい減額できるか定かではありませんが、便宜上2万円減額できるとします。合計すると日用品2万5000円、趣味17万5000円(30万円からの減額)、保険で2万円の合計22万円が捻出できます。そのうち20万円を貯蓄に回せれば、年間で240万円の貯蓄ができることになります。