「MLBオールスター レッドカーペットショー」での
大谷選手のスタイル

 まず試合前に行われた、「MLBオールスター レッドカーペットショー」に登場した大谷選手を紹介します。こちらで彼が着用したのは「ヒューゴ ボス」 の中でも、「BOSS」ブランドのネイビーセットアップスーツに白Tシャツ、そして白スニーカーで登場。

 これらのアイテムは、同ブランドの秋冬コレクションの最新作であるとのこと。スーパーストレッチの素材から仕立てたもので、その着心地の良さからか、大谷選手も颯爽とした雰囲気で、まるでアワードのレッドカーペットを歩くセレブのように登場しました。そのスマートなスタイル(…とは言え、強靭な体躯を誇っています)は、常に真摯に野球を取り組んできた大谷選手にピッタリ。さながら、アカデミー賞やカンヌ国際映画賞のフォトコールかのようにも見えました。

ジャケット 6万4900円、Tシャツ1万5400円、パンツ 3万5200円、スカーフ 1万7600円、スニーカー 5万5000円 【公式サイト】(すべてBOSS)ジャケット 6万4900円、Tシャツ1万5400円、パンツ 3万5200円、スカーフ 1万7600円、スニーカー 5万5000円 【公式サイト】(すべてBOSS) GETTY IMAGES

先発投手&1番DH(指名打者)の
大役を得た大谷選手

 それでは、本題の試合での活躍について触れていきます。大谷翔平選手の魅力は投手、そして打者として、どちらも世界トップレベルの能力を持っているということ。特に今シーズン、これまでの成績は投手として4勝1敗、打者としては打率2割7分9厘、本塁打33本、打点70とメジャーリーグトップレベルの成績を残しており、現在はア・リーグの本塁打王に君臨しています。

 そんなわけで大谷選手は、このオールスターゲームでファン投票1位となり、先発投手&1番DH(指名打者)として選ばれました。「先発投手なのに、DHとして打つ?」とは、どういうことかと思われる方も多いでしょう。大リーグの規則によると、球宴などペナントレース以外の試合では「特別規則」を設定できることになっており、今回のオールスターでは大谷選手のために「特別規則」が設定されたことになります。

 現在のMLBオールスターゲームでは、両リーグともDH制が採用されています。そこで事前に、大谷選手が「1番・投手」で出場した場合には降板後にDH制は解除され、逆に「1番・DH」で出場し、その後マウンドに上がった場合もDHは解除されることになります。すると、ア・リーグの起用法は限定的になるということで、DH制を解除しなくても済むよう「特別規則」が採用されたわけです。つまり、問題なく大谷選手の投打が楽しめるということになったのです。

 …というわけで、大谷選手が主役とも言っていい今回のオールスターゲームで彼は、史上初の二刀流を実現したのでした…。これは、メジャーリーグの歴史に新たな1ページをつくったと言っていいでしょう。ちなみに日本選手の先発登板は、1995年にナ・リーグの選手として野茂英雄氏(当時ドジャース所属)以来の26年ぶりの2人目ということになります。