17年値段交渉をしていても、勝ったり負けたり
お店を見て回っていると、モンブランのキーホルダーが目についた。ちなみに偽物である。値段を聞くと店の男の子は、「35万VND。お兄さんはベトナムに長く住んでいるというから、ベストプライスで売ってあげるよ」と言う。
もちろん、ここで「はいそうですか」とは引き下がってはいけない。「20万VNDなら買うんだけどなあ」と応酬する。「とんでもない。30万VNDまでなら引いてもいいけど、それ以上は無理」と男の子。結局、希望価格よりはちょっと高かったが、25万VNDで購入した。
ところが、その後で、日本の方には「国営百貨店」という名前で知られているタックスというデパートに行ったところ、そっくりの品物に「25万VND」という正札がついているではないか。タックスは定価販売を原則にしているが、私は大体2割ぐらいは値引きをしてもらっている。つまり20万VND。やっぱり、それくらいが妥当な価格なのだろう。ちなみにこれは私の作戦ミスである。20万VNDで買いたいのなら、最初の言い値を15万VNDくらいにしておくべきだったのだ。たかが5万VND、されど5万VND。かなり悔しかった。
逆に思った以上に値引きをしてもらえることもある。
同じくタックスで、日本のイベントで配布するばらまき土産を買ったときのことだ。4階にある土産物コーナーを見ていると、民族衣装であるアオザイ女性をかたどった栞が目に留まった。品物を手に取ると「3万5000VND」という正札がついている。店番の女の子に、「たくさん買うから負けてよ」と交渉開始。
「じゃあ2万5000VNDではどう?」
「たったそれだけ?」
「お兄さん、たくさんってどれくらい買ってくれるの?」
「そうねえ、200個くらい欲しいんだけど」
お店の女の子にも、その数は想定外だったらしい。金額は一気に1万5000VNDまで下がった。それで手を打ってもいいなと思ったが、栞以外にもお土産候補があったので、「ちょっと他の品物も見たいから、また戻ってくるね。その時は1万5000VNDだよ」と言うと、女の子は「値段を下げるから、他の店には行かないで」と必死になって引き留める。結局、1万VNDで購入した。定価の3分の1以下である。いったい原価はいくらなのだろう?


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