1位は北海道、2位は愛知
水質Bは北海道が17カ所
なお化学的酸素要求量(COD)は、数値が大きいほど、水中に存在する有機物の量が多いことを意味し、それだけ水質汚濁の程度が大きいことになる。
1位は北海道で、Bの海水浴場が最多の17カ所ある。ジェットビーチ石狩(石狩市、CODは全国3位の4.3mg/L)やおたるドリームビーチ(小樽市、同4.1mg/L)、石狩浜(石狩市、同5位の4.0mg/L)などがBで、かつCODの数値が高かった。
2位は愛知県で、Bの海水浴場は、若松(美浜町、CODは8位で3.6mg/L)、西浦温泉(蒲郡市、同10位で3.5mg/L)などで、CODでは4.0mg/Lに至らないものの県内では上位だった。
3位は新潟県で、内野浜(新潟市、CODは23位で3.0mg/L)、越前浜(同、同27位で2.9mg/L)だった。
4位の青森県は、CODが3.375mg/Lと県平均は全国最高。同県東北町の小川原湖公園(COD4.5mg/L)が全国首位、わかさぎ公園(同4.4mg/L)が同2位で、これらが面した小川原湖の水質のせいかもしれない。
5位の三重県はBの海水浴場数で青森県と並んだが、CODの値は低い。太平洋に面し、熊野市を中心にAの海水浴場も多い。
6位は山口県だが、CODは県内最高の虹ケ浜(光市)で全国49位の2.4mg/L。
7位はお隣の広島県で、COD県内最高は、映画「崖の上のポニョ」の舞台のモデルとされる鞆の浦(福山市)で、全国49位の2.4mg/Lだった。
8位は太平洋に面した静岡県。女河浦(湖西市)がCODが3.0mg/Lで県内最高、全国では23位。
9位は大阪府で、工業地帯からやや離れた南部の大阪湾沿いに海水浴場が多い。
10位は茨城県で、太平洋沿いに海水浴場が並ぶ。
なお、海水浴場として開設されていなくても砂浜への出入りは可能だが、遊泳区域を示すブイがなくライフセーバーもいないなど、泳ぐのは非常に危険である。この夏、海水浴には、必ず海水浴場が開設されているかどうかを確かめてから出掛けてほしい。
また開設している場合でも、新型コロナウイルスの感染防止の観点から“3密”を防ぐため、更衣室や売店などを設けないケースが多い。昨年同様にしっかりとした準備が必要になるので、この点にもぜひ留意してほしい。
(ダイヤモンド編集部 岡田 悟)