FAX廃止の実行に当たって
備えておくべき2つのツールとは?

 備えるべきツールとして強くお勧めしたいのはスキャナーと、製本された書類の背表紙部分を切ることができるカッターだ。いずれも、ネットで、「自炊」という単語とセットで検索すると、具体的な商品名と使い勝手などの情報が得られるはずだ。

 自炊とは、書籍を自力で電子データ化(主にスキャンしてPDF化)することを指す。筆者は蔵書を4000冊近くPDF化したが、これも大変便利だ。書棚4本分くらいのスペースを節約できた。

 最近のスキャナーは、ページ数が多くてもあっという間に(毎分両面で20〜40枚くらいの速さで)スキャンが完了するし、スキャンが終わった書類をどんどん捨てるとオフィスや書斎が片付いて好都合だ。

 官庁や会社の場合、スキャンした書類の原本を捨てられない場合もあるだろうが、製本された報告書や雑誌、論文、企画書、手描きのメモなどを「溜まったらスキャンして捨てる」と決めておくと、大いに片付く。

 近年、手書きの文字まで含めてPDFで検索できる技術が発達したので、書類を見つけるにもPDFが便利な場合が多いことを付記しておく。

 なお、年賀状もやめても何も困らなかった。今や面識のない人も含めて、本当に必要だと思った場合に連絡を取ることは難しくない。

 また、電話は仕事のコミュニケーション手段として不都合かつ迷惑な場合が多いことは、以前に本連載に書いた(詳細は『ひろゆき氏の電話不要論に大賛成、電話は「不愉快で不適切」な5つの理由』)。電話の中でも固定電話がぜひとも必要だというケースはほとんどない。オフィス、自宅ともに固定電話の契約解除を検討中だ。

 FAXに関してまとめておくと、個人及び小規模なオフィスにあっては、FAXを廃止することで何ら不便はなく、仕事は便利になっていることを強調しておく。