1位は青森県の三沢ビードルビーチ
19年の水質格付けAAから急落

「ふん便性大腸菌」が多い海水浴場ランキング1位となったのは、青森県三沢市の三沢ビードルビーチ。青森県東部に位置する海水浴場で、近くの三沢漁港ではスルメイカやホッキ貝、サケなどが主に漁獲される。21年の調査では、ふん便性大腸菌群数は270.0個/100ml。水質格付け「B」となっている。

 一方で、19年の調査では水質格付けは最高位のAAを獲得しており、ふん便性大腸菌群数2個/100ml未満だった(20年は未開設のため調査なし)。今年は数値が激増してしまったことになる。

 青森県の担当者はこの要因について「分からない」としたものの、「一般的に、調査結果は気象条件にも左右される」とコメントしている。

 2位には同じく青森県三沢市の小川原湖(180.0個/100ml)がランクイン。1位の三沢ビードルビーチからは約10kmと近い距離にある。その名の通り、湖に位置する湖水浴場だ。海水と淡水が混じる汽水湖で、最大水深は25mほど。

 そのほかワースト10には愛媛県、愛知県、三重県から2カ所、和歌山県、佐賀県からそれぞれ1カ所がランクインした。

*7月27日現在、データを取得できた558カ所の海水浴場を一連のランキングの対象とした。東京都(21年は水質調査を実施せず)、奈良県、徳島県(21年は開設する海水浴場なし)、香川県(開設する海水浴場なし)、沖縄県は非開示。千葉県、神奈川県は7月27日までに回答が得られなかった。
「ふん便性大腸菌」が多い海水浴場ランキングの対象は、水質格付けが「A」と「B」の海水浴場のうち、ふん便性大腸菌群数(個/100ml)が10個以上。水質の判定基準は4つあり、水の汚れを示す化学的酸素要求量(COD)、ふん便性大腸菌群数、透明度、油膜の有無で、適(AA、A)、可(B、C)、不適の5種類で格付けられている。