“静かでパワフル”を追求
走りは上質感たっぷり
オーラにテストコースで試乗した。オーラの特徴は高い静粛性だ。ノートでも十分以上のレベルだと感じたが、オーラはドアにラミネートガラスを採用するなど高級車の遮音技術を導入。“やはり上には上がある”と実感した。ノートは“高速域”でEV→エンジン始動のタイミングがわからないレベルだったが、ノート・オーラは“常用域”でもわからないほど静かだ。
オーラにはコンパクトクラスでは珍しい8スピーカーのBOSEパーソナルプラスサウンドシステムが設定されている。走行中もボリュームは必要最小限でクリアなサウンドが楽しめた。
メカニズムはオーラ専用である。パワートレーンの基本構造はノートと同じ(直列3気筒1.2Lエンジンで発電した電力でモーターを駆動させるeパワー)だが、モータースペックをいちだんとパワフルに変更。最大出力を85kW(116ps)から100kW(136ps)に、最大トルクは280Nmか300Nmに引き上げた。
実際に乗ると“すごくパワフルになった”というよりも、発進時や追越加速時に“余裕ある力強さ”を実感。排気量がアップしたようなイメージを受けた。標準のノートを1.5Lクラスとすると、1.8Lといった印象だろうか。
3種類のドライブモード中、最も穏やかなECOでも十分以上のパフォーマンスで、“ノーマルがいらないのでは!?”と思ったほどだ。スポーツを選ぶと、俊敏なレスポンスと加速感が印象的。プレミアムな“スポーティコンパクト”と呼ぶにふさわしい制御だった。
フットワークもレベルアップ。パワートレーンの出力アップに合わせてサスペンションの最適化が図られ、ノートよりも1インチ大径化された205/50R17サイズのブリヂストン・トランザT005Aを組み合わせる。