酸化だけでなく糖化も要注意
予防のための食事法とは

 スキンケアアイテムを用いて肌の表面からバリア機能を高めることも重要だ。同時に、食事によって内側からアプローチすることも、肌にとっては重要といえる。

「抗酸化成分を含み、活性酸素を減らしてくれる食品や、代謝をサポートしてくれる食品を積極的に取っていくといいでしょう。たとえば、ビタミンB群、ビタミンE、タンパク質、オメガ3オイルなどはおすすめです。ビタミンB群は、赤身の魚、ヒレ肉、ささみ、バナナ、サツマイモ、カキやホタテなどの貝類、サバやアジなどの青魚で摂取できます。ビタミンEはナッツが代表的で、抗酸化作用が高いといわれています。間食などにおすすめです。タンパク質は肉、魚、大豆、卵など。そしてオメガ3オイルは、魚やアマニ油、エゴマ油に豊富に含まれています」

 そのほかにも、緑黄色野菜やカラフルなフルーツにも抗酸化成分が多く含まれているという。反対に避けるべき食品は揚げ物、そして酒とたばこが挙げられる。

「酸化した油にはトランス脂肪酸が含まれていることが多いため、どんな油で揚げているのかが判然としていない揚げ物は要注意です。酒とたばこも活性酸素を増やしやすいので、控えたほうがいいでしょう」

 また、近年の研究により、抗酸化と同様に老化予防に重要な項目があるという。

「『抗糖化』といって、体内の細胞を糖化させないことも肌にとって重要ではないか、という研究が進んでいます。細胞の糖化が起こると、コラーゲン線維の弾力性の低下により、肌のハリがなくなってたるみの原因となり、さらには、ダイレクトに紫外線の影響を受けやすくなります。まだ研究段階ではありますが、糖化がシミの発生にも関与している可能性が発表されてきているので、気にしておいて損はありません」

 では、糖化を予防する食事とは?

「『ミートファースト』といって、最初にお肉を食べることを勧めています。まずお肉や野菜などのおかずから食べ進め、最後に白米を食べる。そうすることで食後の血糖値の急上昇が抑えられ、糖化の予防にもつながります」

 順番を意識するくらいなら、すぐにでも取り組めそうだ。

 肌がキレイだと、ビジネスシーンでも好印象を持ってもらいやすい。健康のためにも、そしてビジネススキルとしても、体の外側と内側、両方から健やかな肌状態を保つことを意識し、シミや肌トラブルと無縁の生活を送ってほしい。