シャンプーでの洗髪後に
リンスをすべき人とは

「シャンプーの後はリンス」と、ここまでをひと続きで考えている人は多いだろう。だが中村氏は「リンスは必ずしも使わなければいけないアイテムではありません」という。

「リンスは、シャンプー剤によってアルカリ性に傾いた髪の毛の状態を、弱酸性に戻すことが目的で使われます。長髪の人や、洗髪後もゴワつきや乾燥が気になる人、引っかかりやすい人は使ったほうがいいですが、そうでなければリンスは必須ではありません。もしもヘアダメージが気になる場合は、リンスではなく、補修効果のあるトリートメントを使ってください」

 仕上げに髪を乾かしていくが、このとき、必ず使ってほしいのがドライヤーだ。男性だと自然乾燥で済ませる人も多いが、「髪にとっては悪影響」と、中村氏は警鐘を鳴らす。

「洗濯後の衣類を干さずに放置しておくと悪臭がするのと同じで、髪の毛も濡れたまま放置すると雑菌が繁殖し、嫌なニオイが発生します。頭皮のニオイが気になる人ほど、入浴後はタオルドライをして、素早くドライヤーをしましょう。根本を中心に、髪の毛を動かしながら風を送ってください」

 これで基本的な洗髪方法は分かったが、とはいえ頭皮や毛髪の状態は個人差が大きい。そのため、今教わった流れをベースに足し算・引き算をすることで、個々人に合ったシャンプーの仕方が見つかるという。

「たとえば、洗髪時にスカルプブラシを取り入れる、シャンプーを使うのは2日に1回にするなど、ご自身の生活習慣や髪の状態を見てカスタマイズをするといいでしょう。なお、スカルプブラシは強く押し当てて使うとかえってダメージのもとになるので、ごくわずかな力でソフトにマッサージを。また、1日おきのシャンプーの場合、整髪料は予洗いでも落とせるようにジェルやグリースといった水溶性の製品を使うことをおすすめします」

 髪の悩みは、トラブルが起きてから対策を講じる人がほとんどだ。だが、毎日欠かさず行う「シャンプー」という行為を正すことで予防につながる。今一度、自分のシャンプーの方法を見直してみてはいかがだろうか。