髪質を整えるために、家でできる簡単な対策

 では、薄毛や白髪だけにとどまらず、栄養が不足してしなびた雰囲気を醸し出す“老け髪”はどのように対策すればいいのか。国際毛髪皮膚科学研究所代表理事で毛髪診断士の本山典子氏の提言を参考に、いくつかの方策をピックアップしたい。
 
 まず、“健康な生活”である。規則正しく活動して良質な睡眠を取る。食事は栄養をバランスよくとる……。これは健康が絡んでくるとよく言われることであるから詳細は割愛したい。すなわち、ちゃんと食べてよく寝ると、髪の毛にも栄養がしっかり行き渡るということである。栄養を整えてあげると元気に育つかもしれない点がどこか植物のようであり、してみると髪の毛に音楽を聞かせたり、「お前は美しいよ…」などと優しく話しかけたりするのも効果があるかもしれない。
 
 頭皮のツボマッサージも効果があるようである。少なくとも、こちらは自身の毛髪に話しかけるより効果が期待できる。手のひらや指の腹を駆使して頭皮をもんだのち、いくつかのツボを押して血行を促進するといいらしい。
 
 洗髪は、毛根の中に隠れた角栓や脂分などの汚れを落とすようにしてやるのが望ましい。覇気をみなぎらせて髪の毛をワシャワシャと洗うのを好む人もいるだろうが、これだとその汚れは落ちない。具体的には、「指を生え際から頭頂部に寄せるようにして洗う」のがいいとのことである。「洗髪は覇気をみなぎらせないと気が済まない」という男性は、寄せるようにして洗いながら「シュッ」「ハアッ!」といったかけ声を添えるとよろしかろう。