不安が不満になり、ささいなきっかけで爆発する

 理不尽なクレーマーや、カッとしやすい人が増えているように思います。どちらも、コロナ禍で社会や環境の急激な変化に対し、自分の心に折り合いがついていないのではないでしょうか。

 クレームという行為も、人々の心の中にある不安感が根底にあります。「不安」が「不満」となって蓄積され、ささいなきっかけで爆発するのです。

 これまでも見てきたように、モンスターは至る所に潜んでいます。あなたが生活している町や地域活動の場、勤め先にもモンスタークレーマーが生息しているのです。コロナ禍の時代において、モンスタークレーマーは、決して特殊な存在ではありません。ごく普通の人が、何らかのきっかけで爆発し、モンスターになるのです。私たちはまず、この現実を受け入れ、対策の必要性を確認することから始めなくてはならないでしょう。

(エンゴシステム代表取締役 援川 聡)