「必要なのは、何より全身のトレーニングです。筋トレや有酸素運動、ストレッチをバランス良く行ってください。まずは脚の筋肉量を確保するために、習慣的にスクワットすることをおすすめします。ウオーキングでもいいですか?とよく質問されますが、運動の導入時期としては良いですが、できればもう少し強度の高いランニングをしてください。ウオーキングをする場合は、筋トレも組み合わせて行ってください」

死亡リスクが大幅アップ!
座位の「健康二次被害」も

 スポーツ庁では、こういったテレワーク下の体調不良を「健康二次被害」と名付け、解消に乗り出している。(https://www.mext.go.jp/sports/content/20201105-spt_sseisaku01-000006777_1.pdf

 実は、1日に11時間以上座っている人は、4時間未満の人に比べて、死亡リスクが40%も高まるとの調査もある。自宅でも頻繁に立ち上がって歩くといった、運動習慣の必要性を伝えている。

 この問題に取り組み始めた企業も多い。その一つであるIT企業の株式会社hacomono(ハコモノ)に取材を行った。同社は昨年3月から完全テレワークに移行しており、出勤の必要がなくなったため、不調を訴える社員が増えている。

座りっぱなしの「とてつもない危険」を見過ごしてはいけないワケコンディショニングコーチを導入した株式会社hacomonoでは、毎朝全社員がオンラインで筋トレやストレッチを実践

「現在、全ての社員が自宅で作業をしているのですが、8時間近く椅子に座り続けるため、不調になる社員が目立つようになりました。疲れやすくなった、眠りが浅い、寝ても疲れがとれない。こんな悩みをよく耳にします。このままにしておくと、仕事にも影響を及ぼすようになり、パフォーマンスが下がる可能性があります。弊社はシステム開発が基盤となっているので、社員の不調は経営全般にも大きく響いてしまいます」(マーケティング部 工藤佳奈江さん 以下同)