闘病はあきらめずにチャレンジを
弱った筋肉は運動で強化し維持

Q:同じ病と向き合う人にエールをお願いします。

 闘病はあきらめずに、ともかくチャレンジすることです。日本で承認されていない治療も含めた可能性を調べるべきです。がん治療の選択肢がなくなると、体に良いことは何でもやりたいという気持ちになりますが、専門医の助言に従った科学的な治療を中心にすることを勧めます。

 日本でも大阪大学でPSMAペット検査が治験中と聞きました。いずれ承認になれば、日本に居る多くの患者さんへの恩恵になると思います。

 シドニーでの治療では、セラノスティクス横浜のコーディネーターさんと現地在住の日本人通訳ご夫妻が連携した、買い物、部屋の掃除、情報提供など生活全般のサポートを受け、とても快適に過ごすことができました。また、日本から同じ治療を受けに来ている闘病仲間との情報交換ができたのも心強かったです。

 2013年、ホルモン療法で劣化した筋肉を強くするために始めた毎日の腹筋、背筋、スクワット、ウォーキングの習慣は今も続いています。運動、食事の改善で免疫力が上がっていたことが、今回のPSMA治療の効果のベースになっていると確信しています。今では好きなものを食べて、お酒も飲んでいます。前立腺がんは幸いお酒OKですので(笑)。

*患者さんのプライバシー情報は、ご本人の了解を得て掲載しています。