末期でも4割が5年以上人生を楽しむ
海外では良い治療法が存在する

 セラノスティクス横浜の車英俊代表理事に、PSMA治療の総括をしていただきました。

 現在は骨に転移のある前立腺がんの末期患者さんでも、その4割が5年以上人生を楽しんでおられます。医療の進化によって予後が伸びているのです。前立腺がんに対する医療の挑戦も続きます。

 国内でできるすべての前立腺がん治療が終わってしまったとしても、まだ、有効で副作用の少ない治療法が海外では可能です。泌尿器科医が専門的な知識とともに信頼できる医療機関に紹介しています。

 われわれ有志の医師グループは約3年で42名の貴重なPSMA治療の臨床データを蓄積していますが、良好な治療成績と、体への負担・副反応・合併症が少ないので、今後の去勢抵抗性前立腺がんの標準治療の一つになると期待しています。

 患者さんの要望に応え、最適な選択肢を提供したい、患者さんに希望の光をともしたい、献身的に寄り添っていたい……。医療者としての信条が、われわれが最先端医療にかかわるモチベーションとなっています。

参考サイト:セラノスティクス横浜ホームページ
https://www.psma-jp.com/

(監修/こばやし泌尿器科・皮膚科 院長 小林孝至)

◎車 英俊(くるま・ひでとし)
防衛医科大学校卒。北里大学大学院、慈恵大学病院泌尿器科を経て、2013年から馬車道さくらクリニック院長。2019年の設立時から、一般社団法人セラノスティクス横浜の代表理事を務める。
◎岡崎千栄子(おかざき・ちえこ)
セラノスティクス横浜理事。共立薬科大学薬学部(現・慶應義塾大学薬学部)卒。病院勤務を経て保険調剤ヤマガタ薬局に薬剤師として入社。