――(もしかして)勉強が好きですか?

「いや。べつにそんな好きじゃないですよ(笑)。受験勉強は目標を達成するための手段になるものですね。これから医学を学んでいくうえでは、楽しかったり、将来に生かせたり、好きな部分も増えてくるとは思うんですけど。受験はあくまで、そのためのステップというか。だから割り切ってやってましたね」

――具体的にはどのように勉強を?

「コロナの自粛期間がちょうどいいタイミングになったと思います。去年の夏くらいからは、(拠点の群馬から)東京の予備校にも通うことにして。チームのトレーニングもあったので、月曜は東京の予備校、火曜は群馬でトレーニング、水曜はまた東京で予備校で、木曜はトレーニングというのを繰り返していましたね。かなりハードだったと思います」

医師を目指すために
トレーニングを続けた

――よく続けられました。

「トレーニングを切り替えのタイミングとして生かせたのが大きいかもしれません。ずっと勉強だけをしていると、どこかで集中力が切れてしまう。僕の場合はそれを戻すのが、なかなか難しいので。そういう意味では、練習でいったん別の方向に集中を切り替える。そして、改めて新しい気持ちで勉強に集中する。集中力を使い回すというか、リスタートを繰り返すというか。運動と勉強というのが、交互にあったから、どちらもうまくいくのだと思います」

 早くも結論に到達しそうな気配。どっちもあるから、どっちもよくなる。切り替える力も抜群。でもその前に、もう少し聞いてみたい。福岡堅樹はいかにして両立してきたのか。そのためのカラダと頭脳と心をいかに育んできたのか。

(取材・文/田口悟史 撮影/前 康輔 スタイリスト/壽村太一 ヘア&メイク/HORI)

*福岡堅樹氏インタビュー(中)に続きます。