運動は本当に「体に毒」なのか?海外の情報通が語る真実原始人と現代人のカラダのシステムは、実は同じだった!? 
イラストレーション/サトウリョウタロウ

海外で「運動」はどのように位置づけられているのか。海外の健康に関する論文を読み漁る猛者に、フィットネス前線について聞いた。結論。運動はやっぱり必要でした。その理由とは!?(マガジンハウス『ターザン』2021年6月10日号特集「運動は、なぜ脳に効くのか?」より転載)

最先端の論文から導き出された
「運動=毒」理論

 およそ10万本の論文を読破し、海外の学者や専門医への取材件数は600以上。そんな新進気鋭のサイエンスジャーナリスト、鈴木祐さんに運動と健康に関するアカデミズムの傾向を俯瞰してもらった。

「なぜカラダを動かすと健康になれるのか? 現時点で最も有効な考え方は〝ホルミシス〟です」

 ホルミシスはギリシャ語で〝刺激〟を意味し、カラダにとって毒であるものでも微量ならむしろカラダにいいという昔からある考え方。

「運動もホルミシスのひとつです。運動が苦手、嫌いという人は少なくありません。でも、嫌々ながらも狩りに出かけて獲物を得る個体が生き残ってきました。飢餓時代、意図的な運動はエネルギーの無駄遣いなので、嫌々ながらカラダを動かすのが正解だったと思います」