糖質制限中に揚げ物を食べるとき、気をつけたいポイント

 米国の3万7000人以上を対象とした大規模な調査研究で、揚げ物を食べる回数の多い人は、肥満に関連する遺伝子変異が体内で起こり、肥満になりやすくなることが明らかになりました。その研究によると、揚げ物を週に4回以上食べている人では、週に1回だけの人に比べ、肥満と関連のある遺伝子変異が2倍以上見つかったそうです。「主食を控えて、糖質を抑えているから毎日揚げ物を食べて大丈夫」とは言えないですよね。

 以下、糖質制限ダイエット中に揚げ物を食べたい場合に、気をつけるべきポイントを4つご紹介します。

(1)揚げ物は昼食で食べる

 昼食時は消化器官がフル稼働している状態なので、揚げ物を食べるなら昼食がおすすめです。特に夕食の時間帯は、食事からとったエネルギーを消費するチャンスが少なくなります。夕飯でタンパク質源だからといって揚げ物を選んでしまうと、カロリーのとり過ぎになりやすいのに加えて、脂質は消化に時間がかかるため、本来は休む時間であるはずの睡眠中に内臓器官が働かされることになるので、体が休まらず睡眠の質を下げてしまうことにもなりかねません。睡眠の質が下がることも、痩せにくくなる原因の1つです。こうした理由から、揚げ物を食べる時間帯には注意が必要です。

(2)衣の軽いものを選ぶ

 揚げ物の衣が厚ければ厚いほど、給油率(衣をつける前の素材の重量に対して、食材が吸収する油の量の割合)が増えます。例えば天ぷらなら約10%なのに対して、唐揚げは約5%、素揚げは約3%。このように、同じ揚げ物でも、衣の厚さによって油の量が大きく変わってきます。

 自宅で揚げるときは、できるだけ衣を薄くつける、揚げた後に余分な油をしっかりと切るといったことも大切です。

 テイクアウトした揚げ物を温めるときは、一度くしゃくしゃにしたアルミホイルの上にのせてトースターで温めると、余分な油がシワの部分に落ちるので、油をカットできます。または、電子レンジで温めたあと、キッチンペーパーで軽く押さえてもOKです。