いうまでもないが、「できません」は否定形である。多くの人は、否定形で何かをいわれると自分自身が否定された気分になり、不快感を覚えるものだ。

 だが、「いたしかねます」とあえて肯定形にすると、言われたほうは何らかの事情があってできないんだなと、相手の立場を思いやる余裕さえ出てくる。それはやはり肯定形であるがゆえである。

「わかりかねます」などにも同じ効果があるので、ぜひすんなり口から出るようしておきたいものだ。

 このように、ちょっとした言い方の工夫や一言添えるといった気遣いをできるかできないかで相手の印象も違ってくるだろう。どんな相手に対しても自然にできるように、日頃から意識してみてはいかがだろうか。