東北地方の多くの県で
居住地域の満足度が上昇

「居住地域の満足度」について全体のデータを見てみよう。今回の調査では「現在の居住地域」について、満足度を0~10点で評価してもらった。0~6点は不満足、7~8点はどちらとも言えない、9~10点は満足に分類。全体における満足の割合から不満足の割合を差し引いたNPSを算出している。先述の通り、NPSがマイナスになっているのは、不満足と答えた人の割合が満足と答えた人の割合を上回っているためだ。

 詳細を見てみると、男性で居住地域について満足と答えた人の割合は12.8%、一方で不満足と答えた人は全体の58.3%に上る。よってNPSはマイナス45.5だった。女性では満足と答えた人が16.7%、不満足が53.8%でNPSはマイナス37.2だった。男女で比べると、女性のほうが居住地域への満足度が高いといえる。

 また、20年6~7月は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で発出されていた緊急事態宣言が解除された直後の期間だ。コロナ前の19年のNPSと比較してみると、男性が1.9ポイント減少、女性が5.9ポイント減少と、コロナ禍で満足度は低下していた。

 一方で、コロナ禍で満足度が向上していた都道府県もある。19年と比較してNPSが向上した都道府県トップ10を男女別に見てみると、男性1位は青森県で13.6ポイントアップ、女性1位は岩手県で21.0ポイントアップとなっている。トップ10を俯瞰すると、青森県、岩手県のほか、秋田県、福島県など東北地方で居住地域の満足度が向上していることが分かる。