日常生活でタンパク質をとりやすくするコツ

 1食20gとすると、朝に納豆ご飯を食べるだけでは半分も満たせません。でも、食事が生活の一部である以上、いきなり朝からお魚を焼いて…というようなことは難しいですよね。ですから、「足りていない=悪いこと」と考えるのではなく、不足しがちなことへの自覚と「その分、昼はしっかり食べるようにしよう」などという意識を持つようにしましょう。

 加えて、どうしたら毎食タンパク質をとることができるかを考えるならば、食事に割り振れる時間を大まかに把握しましょう。仕事の忙しさは日によって異なるかもしれませんが、朝食や昼食の時間帯に突然30分も余裕ができたり、いつもよりも1時間も早く夕食を食べられたり、ということはほとんどないはずです。手軽にタンパク質をとれるようになるためには、やる気がなくてもできる環境……具体的には、「冷蔵庫・冷凍庫を開ければおかずがある」「棚を開けばストックがある」といった環境が必要なのです。

 朝食は準備と片付けも含めて10分しかとれないのであれば、「卵かけごはんくらいしかできない」という結論になるかもしれません。それならば、その卵を欠かさないようにしましょう。理想はいろいろありますが、現実的に選択肢が限られているならば、それを増やすこと以上に、「ゼロにしないこと」が大切です。パン食の人であれば、電子レンジで簡単にできる目玉焼き用の調理器具を100円ショップで買う、ツナ缶を常備してツナトーストにする、などでも良いのです。(時間別のおすすめの昼食に関しては「目指せ、規則正しい食生活!10分で食べられる『最低限ランチ』を考える」で詳しく紹介しています)

 出先でも在宅でも、「ちょっと小腹が空いた」ときの解決策は糖質主体になりやすいものです。そのとき、冷凍枝豆がある、豆(スナック用で売られているもの)がある、食べきりサイズのチーズがある、ヨーグルトがある、ブランパンのようにタンパク質が多く含まれるパンがある…というふうに、これまでよりもタンパク質を多く含むものにするだけでも、日常生活で不足しがちなタンパク質を補うことができるでしょう。どんな食生活をしていたって買い物には行くのですから、そのときに買うものを変えれば良いだけです。すぐ手に届くものを変えることは、頑張らなくても食生活が変わる一手となります。