良い事例が「NIKE+」(ナイキプラス)。これは、ランニング、ワークアウト等のデータ管理を行ったり、効果的なトレーニング法などを提供するサービスで、どこでも運動できるように忙しいビジネスパーソンをアプリでサポートするものです。

 このサービスのコンセプトも「5W1H」が明確なのです。「5W1H」を具体的にしていく「問い」がいい仕事につながるのです。

A4 1枚で「仮説」をつくる

 5W1Hを使った仮説は、A4サイズの用紙に書くと立てやすいと思います。

 用紙の半分くらいのところに、Whyを除いた4Wと1Hを記入して、それぞれの項目を埋めます。その上に、Whyを横書きで入れ、「なぜ、そのようなことが言えるのか」を記入し、最後にそれをまとめた1文の仮説を、一番上に書けば、仮説のできあがりです。たとえば、先の例なら、下の図のようになります。

 そして、検証の際には、なぜそれが言えるのかについて、4W1Hをそれぞれ見ていきます。これだと具体的で検証もしやすく、次のステップに進めやすくなります。

「根本」に近づく問い

「そもそも」「一番」など、問題の根本につながる「問い」も使いやすいものです。

 拡散させたいときは、「そもそも、お客さんがほしいものは何か?」などと問えば、発想を飛躍させてくれます(ちなみに、コーヒーを売るのではなく、サードプレイス=場所を売るというスタバの発想にもこうした問いがあります)。

 収束するときは、「一番~なのは何か」などと問いを立てて、最も注目しなければならないものを見極めます。