コロナ以降も続くか?今後も注目

 このような青果販売の拡大は、コロナ禍以降も続くのだろうか。今後の取り組みについて聞いた。

●ファミリーマート
「引き続き、野菜素材の販売に力を入れていきます。例えば、『目玉品!』として従来品と比較しても価格優位性のある商品を展開しております。福島では一部店舗で新鮮な野菜を農家から直接販売できるような特設コーナーを店内に設けて販売するなど、本部として注力しております」
●ローソン
「ローソンでは店舗を含め、その街に合わせたローカライズ・カスタマイズした店舗づくりを進めています。野菜・果物でいうと、地場野菜を品ぞろえすると売り上げが伸びますので、例えば神奈川県内の店舗では『湘南野菜』の展開を積極的に行っています。そうした地場野菜は本部一括仕入れできないため、委託販売を組み合わせることで展開を行っています」
●セブン-イレブン
「これまでイトーヨーカドーで取り扱っていた『顔が見える野菜』シリーズを、一部エリアにてテスト販売しております。グループシナジーを生かし、おいしくて安全な野菜を品ぞろえできるよう、取り組みを進めております」

 冒頭でも触れた通り、コンビニの総菜や弁当は日々進化していると感じる。また、コンビニスイーツも10~20年前と比べて格段に進化し、ときにスイーツ好きをうならせるほどのクオリティーを備えた商品がある。

 以前はコンビニスイーツを取り上げた記事に「でもしょせん、コンビニでしょう?」といったネガティブな反応もあったが、そのような受け止め方は徐々に薄れてきていると感じる。これは単に、コンビニ各社の努力のたまものなのだろう。

 青果販売についても、最初のうちは「コンビニで野菜?」と遠巻きに眺める人も多いのかもしれないが、それが見慣れた光景になるうちに傾向が変わっていくのではないだろうか。コロナ禍で増えた需要は、今後も定着するのか。引き続き注目したい。