日常の小さな発信から、仕事での文章作成まで、書くことに関わらない人はいないはずだ。本書のテクニックは、「書く」ことに関わる方へ、広くおすすめだ。(中崎倫子)

本書の要点

(1)バズる文章には「型」があり、その「型」を真似るだけで速くうまく文章が書けるようになる。
(2)バズる文章を書くためには、人を引きつけるテーマを選んだうえで、読まれる書き方を意識した記事づくりを行う。
(3)一晩寝かせて推敲するだけで、バズる確率が上がる。推敲が終わったら、ギリギリまでタイトルにこだわろう。
(4)ライターとして独立するには覚悟が必要だ。息を長くやっていくためには、一つのジャンルだけに固執せず、書き続けるための様々な努力をしなければならない。

要約本文

◆バズる=「型」を真似する
◇PVを650倍にし、広告の売上を数千万規模に増やした文章術

 本書が紹介するのは、著者が8年間、バズった記事10,491本を研究し見つけた、バズる記事を書くための「型」である。

 ある女性ニュースサイトの編集長に就任した著者は、当時の月刊1万PVだったウェブサイトを多くの読者に読んでもらえるよう、「人気記事」の研究を始めた。すると、書き方や言葉選びに共通の「型」があることがわかった。これを編集部のメンバーで実践したところ、お金をかけずにPVは650倍、広告の売上を数千万円規模に増やすことができた。その後フリーランスになった著者は、趣味の鉄道の記事で、「東洋経済オンライン」「文春オンライン」「プレジデントオンライン」で総合1位を獲得し、1記事だけで100万PV以上を叩き出すなど、バズる記事を連発している。

 バズる文章の「型」を知り実践するだけで、SNSの閲覧数に差が出る。バズることとはその型を真似ることといっても過言ではない。