「ガチな筋トレ」で脳の認知機能が見事にアップするメカニズム近年注目されている、筋トレによって認知機能がアップするメカニズムとは(写真はイメージです) Photo:PIXTA

運動は脳の機能を押し上げて、感情コントロールさえしてくれるという。運動によって「脳力」がアップする、知られざるメカニズムとはどんなものか。近年注目されている、筋トレによって脳機能がアップするメカニズムを詳しく解説しよう。(マガジンハウス『ターザン』2021年6月10日号特集「運動は、なぜ脳に効くのか?」より転載)

局所の筋トレによっても
認知機能はアップする!

 ウォーキングのような低強度の有酸素運動でも脳の海馬の容量が増え、認知機能は高まる。このように、これまで多く報告されてきたのは有酸素運動が及ぼす脳への好影響だった。

 では筋トレのようなレジスタンス運動は脳にどのような影響をもたらすのか? 世界中の研究者たちが、今この分野に注目している。むろん、運動によって体に溜まった乳酸がエネルギーとして再利用されることを突き止めた、立命館大学の橋本健志教授の研究グループも同様だ。

 2017年に行った実験は、マシンによるニーエクステンション(膝を曲げ伸ばしする筋トレ)による実行機能の変化。下のグラフをご覧の通り、実行機能は見事に向上することが分かった。

「ガチな筋トレ」で脳の認知機能が見事にアップするメカニズムマシンを使ったニーエクステンションを行ったときと低強度の運動を行ったときの認知機能を比較。前者の方が脳の機能がアップした。対照群は何も運動をしなかったグループ。
拡大画像表示

「これまではサーキットのようなマルチな筋トレで認知機能が上がるという報告はありました。この実験のように局所の筋トレで何らかの影響を脳に与えられることを示すことができたことには、意味があると思います」

 筋トレが脳をブラッシュアップさせるなんて、世のトレーニーには嬉しい知らせ。今後期待は高まる一方。