「イカゲームは日本のパクリだ!」は盛大なブーメランに

 配信開始4週間で世界で1億4200万世帯が視聴したことで、ネットフリックス史上最大のヒット作となった『イカゲーム』のシーズン2の制作が決定した。日本円で既に約1000億円の価値を生み出し、その人気を悪用した仮想通貨詐欺とやらも出てきただけに、シーズン2も大きな話題となりそうだ。

「イカゲームはパクリだ!」と騒ぐ日本人が隠したい、模倣民族の過去Netflixオリジナルシリーズ「イカゲーム」。Netflixにて独占配信中

 …というニュースを聞いても、「あんなパクリ作品のどこが面白い?観る気にすらならない」としらけている方も少なくないかもしれない。

 実はネットやSNS上では、この『イカゲーム』というのは、日本の漫画、映画、ドラマなどの良いところを模倣したオリジナリティゼロのパクリ作品だ、と主張する方たちがかなりいらっしゃるのだ。

「パクリ元」とされているのは、堕落した人生を送る主人公が、一発逆転をかけて命懸けのギャンブルに挑む『賭博黙示録カイジ』。さらに、1億円をめぐって謎のゲームに参加する『ライアーゲーム』もパクっているという。どちらも漫画原作からドラマ・映画化され人気となった作品なので、ご覧になった方も多いかもしれない。

 また、中学生が殺し合いをするという衝撃的なストーリーで、国会でも取り上げられた『バトル・ロワイアル』や、やはり高校生が命懸けでさまざまなデスゲームに挑む『神様の言うとおり』にも似ているという指摘もある。さらに、日本ではないがハリウッドのデスゲーム映画『ハンガー・ゲーム』の要素もミックスされているというのだ。

「その通り!BTSなどのK-POPもジャニーズのパクリだし結局、韓国は日本のエンタメをパクッているだけだ!」という怒りの声が聞こえてきそうだ。ただ、個人的には、あまりそういうことで大騒ぎをしない方がいいのではないか、と思っている。

「このパクリ野郎!」と相手を罵れば罵るほど、その言葉はきれいな放物線を描いて、我々の後頭部に突き刺さるブーメランになってしまう恐れがある。「黒歴史」として闇に葬っているが、実は我々日本人にも「模倣民族」の過去があるのだ。