官僚への質問取りは
質疑前日正午までに

 二つ目は「官僚に対する質問取りを早期化すること」です。

 霞が関はブラックだと言われています。つまり官僚の労働環境は劣悪でひどいということですが、その一つの代表例として挙げられるのが委員会における「質問取り」です。

 国会では全ての国会議員が参加する本会議の他に、委員会というものが存在します。その委員会は経済産業委員会、厚生労働委員会、文部科学委員会など、各省庁にひもづいて存在し、そこで各省庁が提出する法案について国会議員が審議するのです。

 この時に、質問取りということが行われます。質疑に立つ国会議員に対して、事前に、どのような質問をするのかというヒアリングを官僚は行うのです。そして出てきた質問に対して、大臣が答弁するための資料を用意するのです。不確かなことを国会の場で大臣に発言させるわけにはいかないので、これは慎重かつ入念に準備をするのです。

 私が国会議員時代、委員会で質疑に立つことが決まると、その日か翌日には官僚の皆さんにヒアリングをしてもらいました。この姿勢に、なぜか官僚の皆さんはとても喜んでくれました。

 なぜだろう?と思った私は、その想像もしない出来事に驚愕(きょうがく)しました。野党の議員は官僚に嫌がらせをするためなのか、前日の夜中まで質問をあえて出してこないそうなのです。

 するとどうなるか? 官僚の皆さんは帰宅できずに待機するしかないのです。

 そして、夜中に質問を聞いて、そこから必死に答弁や資料を作成するということになります。中には、宴会の帰りなのか酔っ払っていた議員もいると聞いたこともあります。あまりにもひどいので、私が官僚たちから聞いた議員たちの名前をここで明らかにしようかと思うくらいですが、それはまた別の機会にします。

 なので、霞が関の労働環境を改善するためにも(立憲民主党は労働組合の支援を受けているのですから!)、野党第一党として党則に「質問取りは質疑前日の正午には終わらせる」などと明記するような党改革を進めてもらいたいです。