マッキンゼー時代の小沼大地は?

小沼:伊賀さんの僕に対する印象もお伺いしたいのですが、よろしいですか。

伊賀:小沼さんのことは正直心配でした(笑)。マッキンゼーに対して防衛壁を張っていたとのことですが、なんとなくそれが分かりましたから。マッキンゼーはビジネスの会社なので、仕事は、顧客企業が利益を上げ、企業価値を向上できるよう支援することです。そのような環境で、自分の志との折り合いを付けられるのかなって思いました。志を保とうという思いが人一倍強いと、葛藤も大きかったんじゃないかと思います。

 でも、さきほど話を聞いてほっとしました。営利企業の支援という仕事と青臭い志を正面衝突させて反発するのではなく、学ぶべき所は学びながら、志の部分では小沼さんは一切ぶれなかった。そこがすごいと思います。

 私は、小沼さんのスパイクは、その志の強さだと思うんです。青年海外協力隊で気持ちを熱くして帰ってきて、以前は尊敬し合えていた仲間との再会の場で、皆に口を揃えて「お前は社会を知らない」と言われたら、普通は自信をなくしますよ。自分の方が世間を知らないと落ち込むのが普通です。だけど、そこで反対に、「いや、社会の方がおかしい!」と思えるのはすごいことです。

 自分の価値観、志へのぶれない自信があるからだと思いますが、小沼さんの場合、それが他を圧倒するレベルだと思いました。そこはこれからも小沼さんの強みとして、ずっと活かしていけると思います。

小沼:ありがとうございます。いまでも伊賀さんから人材育成の一貫として教育を受けているみたいですね(笑)