コンサル業界に入るための
面接対策

 もちろん、コンサル業界はとても人気の高い業界です。採用ニーズの高まりで門戸が広がっているとはいえ、外資戦略系ファームであれば、合格率は1%を切るともいわれる難関であることに変わりはありません。そのため、コンサル業界へ合格するためには、書類・筆記・面接に関する選考対策が必要不可欠となります。

 選考対策と聞くと、応募者の魅力を等身大以上にアピールすることのように捉える方がいますが、それは誤解です。本来の選考対策の趣旨は、応募者の経歴・人物を「誤解のないようにわかりやすく」、「聞き手の気持ちをくみながら」説明することにあります。

 考えてみれば、ビジネスの場においてプレゼンの準備をしたり、練習をしたりするのは当然のことです。自社製品を売る営業マンも資金調達を行う起業家も、魅力を分かりやすく伝える資料を練り込み、想定問答に対する回答も考えておきます。しっかりした人であれば、ロールプレイングで実際に話す練習も行います。

 むしろ、このような準備をできない人は、一流のビジネスパーソンとは見なされないのが通例でしょう。相手に理解する負荷を押し付けるのではなく、自分の魅力や実力を分かりやすく誤解なく伝える努力をできる人材が、コンサルティング業界では求められているのです。

 多くのコンサルティングファームでは「ケース面接(ケースインタビュー)」が課せられます。ケース面接とは、特定のビジネスシチュエーションを想定して、面接官とディスカッションしながら、解決策を考える面接です。「日本全国にハンバーガーショップは何店舗あるか?」「近所のラーメン店の売り上げを伸ばす施策を考えよ」といったお題が出されます。かなり特殊な面接であるため、コンサルタント適性が高い方でも、初見では要領がつかめずに落ちてしまうことがあるので注意が必要です。

 ケース対策の書籍に目を通して、練習してから応募することをお勧めします。