激しすぎると逆効果!脳を活性化させる「最適」な運動のレベルとは運動は脳を活性化させるが、「過ぎたるは及ばざるがごとし」でもある(写真はイメージです) Photo:PIXTA

運動は脳の機能を押し上げて、感情コントロールさえしてくれるという。運動によって「脳力」がアップする、知られざるメカニズムとはどんなものか。今回は、高強度運動が必ずしも脳によい影響を与えるとは限らない現実について、お話ししよう。(マガジンハウス『ターザン』2021年6月10日号特集「運動は、なぜ脳に効くのか?」より転載)

頭を冴えさせる最高の運動
さて、何をどう選ぶか

 動かないよりは動いた方が脳にとっては断然有益。たとえ散歩程度のウォーキングであっても、脳の実行機能がアップすることは、数々のエビデンスが証明している。

激しすぎると逆効果!脳を活性化させる「最適」な運動のレベルとは重いウェイトを持ち上げる=運動バカ? とんでもない。レジスタンストレーニングは筋肉だけでなく脳をも鍛えるのだ

 まるで運動していない人なら最初は10分程度歩くだけでも価値はある。慣れてきたらむろん、10分より20分、40分と時間を長くしていった方が大きな効果を得られる。

 また、同じ時間でも速歩きやジョギングのように強度を高めれば、さらに脳は活性化される。アメリカスポーツ医学会が、中等度程度の運動を30分行おうと提唱している背景には、こうした根拠があるのだ。

 運動によってカラダに溜まった乳酸がエネルギーとして再利用されることを突き止めた、立命館大学の橋本健志教授はこう語る。

「30分から1時間のウォーキングやジョギングがひとまずおすすめの運動です。さらにもっと実行機能の向上が期待できるのが高強度運動と低強度の運動を組み合わせた間欠運動、いわゆるHIITです」