まずは、昼営業の実施だ。昼は営業していなかった店が、日中にお店を開けることを検討するのだ。お弁当の販売とともに、ランチ営業をする居酒屋も少なくない。

 デリバリーサービスの積極的な利用も有効だ。

 ここまでは、居酒屋や飲食店が追い込まれたこの2年間に実施したところも少なくないはずだ。

 さらにその先の手として、人手不足解消策を紹介したい。従業員の採用について、優良顧客に相談してみるのだ。

 どこの店でも、高いWEB広告費を支払ってもスタッフが集まらない状態が続いており、せっかく採用にこぎつけても、業務内容が合わずにすぐ辞めてしまうことも少なくない。

 そのため、お店のことをよく理解している客やその関係者に働き手を紹介してもらえないかと聞いてみるのだ。雇用のミスマッチを減らせる策だ。

 なかには、土日営業のときだけ、気の知れた常連客だった人が、キッチンで洗い物や調理補助で働いているという店もある。

「さすがに、ホールでの接客は気が引けるので辞退しました」

 元常連の店員は、こう言ってはにかむ。

ランチ営業の秘策は
バイキング?

 思い切って、昼はバイキングにしてみるのもありだ。少ないスタッフで対応が可能だからだ。

 お弁当も、客に使い捨てのビニール手袋をしてもらい、容器に好きなものを入る量だけ入れてもらう。糖質ダイエット中の客は、炭水化物を取らずに野菜中心にできるので好評だという。

 バラエティに富んださまざまなメニュー提供が可能になるという居酒屋ならではの強みもある。デリバリーサービスでは、オーダーが入ってから、料理を作り始めるのではない。バイキング用に作ってある料理から、お弁当容器に詰めて流用できるというメリットがあるのだ。