いったん暴落後、再上昇というシナリオも

 オミクロンが、どの程度リスクの高いウイルスなのか不透明ではありますが、今後の株式市場の動向によっては、ビットコインや仮想通貨市場全体が下がる可能性もあると考えています。

 ここで思い出していただきたいのは、2020年3月のコロナショックです。新型コロナの初期対応として米国や日本をはじめとして世界中が渡航禁止措置を出す中、株価は急落。リスクマネーの逆流という余波を受けて、2020年3月12日、ビットコインは1日で最大70%超も下落しました。

 また、現在米国株は歴史的にも割高な水準にあります。株価の割高感を測るCAPEレシオは38.6倍で、1999年につけた過去最高の44.2倍からそう遠くない水準にあります。

 オミクロンの影響次第ではありますが、株価が調整局面を迎える時、ビットコインがリスク資産の顔を強めて連れ安になる展開には警戒した方がよいかもしれません。

 ただ、コロナショックがあった2020年3月にビットコインは3000ドル付近まで下落しましたが、2020年12月末には3万ドルまで上がりました。長期的には高いインフレが意識され、ビットコインが再び上昇する可能性もあるでしょう。