「50代の私と14歳の子とが恋愛した上での同意があった場合に罰せられるのはおかしい」

 立憲民主党の性犯罪刑法改正ワーキングチーム会合(非公開)で、この発言があったことが報じられたのが6月。ネット上ではどの議員の発言なのか特定が始まったが、その後、57歳の本多平直議員(当時)の発言だと判明した。

 性犯罪刑法については性交同意年齢(13歳)の引き上げや、暴行脅迫要件の撤廃を巡って議論が行われており、本多氏は同意年齢の引き上げに反対の立場から意見を言ったものと思われる。その後、会合に出席していた外部の有識者に対して、本多氏が机をたたくなどしながら声を荒げていたことも報じられている。

 50代の議員のこのような発言が子どもを持つ保護者らに与えた衝撃は大きく、立憲民主党は7月に本多氏の党員資格を1年間停止とする方針を明らかにし、その発表の前に本多氏は議員辞職と離党を発表した。
 
 これでこの騒動は終わると思いきや、本多氏の妻である西村智奈美議員は立候補した党首選の最中に「報道されているような発言を(本多氏は)していないと承知しています」と発言したと報道されている。していない発言で辞職、離党したということなのだろうか。不可解極まりなく、党内でこの件の余波が続いている様子がうかがい知れる。

 例年のごとく、政治家の失言は今年も枚挙にいとまがなかった。来年はなるべく、良きことで国民の記憶に残る議員活動を期待したい。