子どもが大学・大学院を修了後
Cさんの老後はどうなる?

 子どもが順調に進学して大学院を修了した時点でCさんは50歳。ここからCさん自身の老後の準備が始まります。子どもは社会人になっており、生活費等も減額、その他費用もあまりかからないでしょうから、年間の貯蓄は150万円前後できるでしょう。

 60歳までの10年間で1500万円の貯蓄になります。60歳以降の勤労状況、収入は定かではありません。ですが、仮に、60歳以降も年間100万円を貯めることができれば65歳までにさらに500万円、年間80万円の貯蓄なら400万円、年間60万円なら300万円を上乗せできます。

 65歳までに自分の大学院の費用、子どもの教育費などを負担した後の残りの貯蓄額を考慮しなくても、65歳までに1800万円から2000万円の貯蓄を準備できるのではないでしょうか。

 さらに、これに退職金が加われば、老後資金に過度な不安を持つ必要はないと思います。貸与型奨学金は家計収支や貯蓄との兼ね合いで一括返済するか、月払いで返済されてどこかの時点で一括返済するとよいでしょう。簡単な試算でしたが、大学院に進学しても子どもの教育費と自身の老後資金は確保できると思います。是非、頑張ってください。

(ファイナンシャルプランナー 深野康彦)