1万6200円のケーキが完売
レストラン部は外販が下支え

 去年の10月から12月、「Go Toキャンペーン」施策の期間中も、そうだったんです。コロナ禍になる前に、回復したようでした。

 ただし、新規陽性者数が増えたり、新たな変異株が出たりすると、われわれのようなホテル業、接待の場で使われるようなレストラン業は、すぐに影響が出ます。

――ある意味、陽性者数がビジネスに直結する、バロメーターのような。

 連動していますね。そういったことも踏まえて戦略的に、ホテル内ショップ「スイーツ&デリ」などの外販を強化しています。10月・11月のレストラン部の売り上げが19年実績を超えたのは、外販の下支えがあったからです。

 例えばクリスマスケーキは、1万6200円のものをはじめ2種類が完売しましたし、おせちも、今年から種類も数も増やしたところ大好評で、完売しました。

 オンラインショップの今年の売り上げは、昨年の倍のペースで伸びていますし、百貨店や駅ナカ施設に年間延べ300日以上、出店しました。来年もホテル以外の場所で商品の販売や情報を発信することで、需要を掘り起こしていきます。

――宿泊はどうですか。コロナ禍になる前は、7~8割の高稼働率を維持していました。

 客室稼働率は、土日は8割近くになるときもありますが、平均では5割いかない程度です。都心から1時間半から2時間ぐらいで行けるリゾートはにぎわっているようですが、都心部のホテルはどこも苦しんでいるんじゃないでしょうか。

――かつてインバウンド比率が6~7割ほどありましたが、現在の客層や、利用客の過ごし方にはどういった変化がありますか。