大会開催100日前から現在まで
北京市内の新規感染者はゼロ

 大会開催100日前から本校執筆時点(21年12月)まで、北京市で新たに発生した新型コロナの症例はゼロである。

 北京市は「外防輸入、内防反弾(海外からの侵入を防ぎ、国内での再まん延を防ぐ)」と、「動態ゼロ化政策(通常の社会活動を維持しつつ、感染者発見の場合は即時個別に対応)」の政策を堅持している。

 感染者が出た居住区では、感染者の治療に尽力する一方、感染者が活動したと思われる危険範囲を徹底的に隔離し、陽性者の洗い出しに努めている。そして、調査能力を駆使して速やかに濃厚接触者、準濃厚接触者を特定し、あらゆる感染リスク者を洗い出し、遮断し、感染範囲を縮小して、国内発症例のゼロ化を達成するとしている。

 北京市は11月17日から現在まで、国内の感染コントロール状況の変化に合わせ、防疫措置を調整してきた。北京地区に入るためには48時間以内のPCR検査の陰性証明と「北京健康宝(百度、ウィーチャットなどソーシャルネットのミニプログラムに設定された北京市の健康管理用アプリ)」のグリーン(健康者)表示が必須だ。

 なお、最近、内陸部国境地区の出入境検問所付近の感染症まん延状況が比較的悪化したため、14日以内にそのエリアに行った者は北京市に入れないことになった。また北京市の大型のイベントなども厳重にコントロールされている。

 組織委は「防疫コントロール措置をおのおの厳格に遂行し、冬季オリンピック開催と開催都市としての都市防疫コントロールとを全面的に融合させ、一体的に推進し、コントロール施策をさらに完全化し、全力で競技開催の安全を保障する」と宣言している。

「北京オリンピック」開催まで1カ月、選手・関係者のコロナ対策最新事情12月10日に正式開設された張家口競技区の「張家口ユニホーム・関係者身分登録センター」で身分登録カード発行とユニホーム配給の全行程トライアルが行われた(2021年12月10日、撮影は中国新聞社の翟羽佳氏)

組織委員会が発表した
防疫手帳の六つのポイント

 IOC、IPC、北京冬季オリンピック委員会は10月25日、共同で『北京2022冬季オリンピック、パラリンピック防疫手帳』の第1版を、12月13日には第2版を発表した。

 第2版にはワクチン接種、税関入関規定、航空券予約、健康管理・観察、ソーシャルディスタンス管理ならびにオリンピックからパラリンピックへの競技施設と選手村の改装日程などの追加情報が詳細に記載されている。