ジョブ型雇用を採用する会社は、専門家の集団となっていますから、当然、生産性が高く、競争力も高くなります。日本株式会社のようなジェネラリストでできあがった生産性の低い素人集団とは根本的に違うのです。

 これが、日本企業の雇用がこれから変わっていく方向性です。

20年後の日本では
「サラリーマン」は消滅

 では、これから2040年までに何が起こってくるのでしょうか。

 2023年には、新卒学生の就職ランキング上位は外資系の会社ばかりとなります。

 2025年には、団塊ジュニアが50代となり、その人件費負担を避けるために「大リストラ時代」が始まります。これに対応するために、2027年には、サラリーマンの間で「学び直し」が大ブームとなっていきます。そして、2029年になると、若手社員は転職をまったく苦にしなくなり、「大転職時代」が到来します。

 2031年には、日本企業にもジョブ型雇用が浸透します。スキルの高いジョブに就けた人は高給を取り、そうでない人は低い給与で我慢する「超格差社会」が到来します。

 2033年には、実力のある外国人や女性が社長のポジションに就くことが当たり前になります。その一方で、日本企業の中には、変われない企業もたくさん残っています。

 2035年には、変われない企業の衰退が明らかになってきます。

 2037年には、若手社員の中から、変われない日本企業と少子化で縮小する日本市場を見限り、外国に脱出する人が数多く出てきます。