かえるの鳴き声が聞こえる
季節や秋の紅葉の季節にも

きのこのような建物は書庫。酒樽に屋根がついたデザインはユニークきのこのような建物は書庫。酒樽に屋根がついたデザインはユニーク

 さらに坂道を上って天山文庫へ。最初に目に入ってくるのは巨大なきのこのような建物です。志賀さんによると「中は書庫になっていて、この酒樽は会津の花春酒造から贈られたもの」だそうです。お酒が大好きだった草野心平らしい書庫といえます。その先にあるのが天山文庫メインの建物で、茅葺き屋根のモダンな木造建築となっています。川内村の村人たちが一木一草を持ち寄ったという村をあげての労働奉仕によって建てられたということもからも、いかに草野心平が村人に愛された存在だったかがわかる気がします。

茅葺き屋根でありながら、どことなくモダンでおしゃれな天山文庫茅葺き屋根でありながら、どことなくモダンでおしゃれな天山文庫

 天山文庫の建物は日本建築の権威、山本勝巳の設計によるものです。居間には川端康成や棟方志功の書が掲げられ、床に映る新緑や紅葉は実に美しいそうです。「紅葉の時期にはたくさんの方々が訪れますが、6月頃からもおすすめです」と管理人の志賀さん。かえるの鳴き声が聞こえる季節に、再訪してみたくなりました。

「新緑の季節は人が少ないのでゆっくり見学できます」と志賀さん「新緑の季節は人が少ないのでゆっくり見学できます」と志賀さん
■かわうち草野心平記念館
・住所:福島県双葉郡川内村上川内早渡513
・電話:0240-38-2076
・営業時間:9:00~16:00
・定休日:月曜(祝日の場合は開館)
・料金:一般300円、高校・学生250円、小・中学生150円(資料館と天山文庫の入館料を含む)
・アクセス:常磐自動車道、常磐富岡ICを降りて30分
・URL:http://www.kawauchimura.jp/page/page000189.html
レストラン幻魚亭では、いわなの塩焼きやそば料理などが楽しめるレストラン幻魚亭では、いわなの塩焼きやそば料理などが楽しめる

 川内村でもうひとつおすすめなのが、ここ「いわなの郷」。幻の魚といわれるいわなの養殖が行われていて、レストランや釣り堀、コテージが整っています。清らかな水が流れる川内村。かわうち草野心平記念館からも近くにあり、立ち寄りスポットに追加してみても良いのではないでしょうか。

清流に棲む幻の魚いわな。ここで養殖が行われている清流に棲む幻の魚いわな。ここで養殖が行われている
■いわなの郷
・住所:福島県双葉郡川内村上川内炭焼場516
・電話:0240-38-3511
・営業時間:11:00~16:00(釣堀9:00~16:00)
・定休日:水曜日
・アクセス:常磐自動車道、常磐富岡ICを降りて35分
・URL:http://www.abukumakawauchi.com/contents/iwana/intro/