実際には「社名など、固有名詞検索の割合」「地域ビジネスか、全国対象か」「流入ユーザーとのマッチング、見込み度合い」「客単価(成約1件あたりの売上)」「スマホ、パソコンなどのデバイス」「季節変動」などでも数値は変わるので、一概には言えないのですが、ここでは目安として「サイトのつくり方次第で、これくらいの幅が出る」ということをおさえていただければと思います。

 コンバージョン率がこれだけ違うということは、サイト制作費・広告費・人件費を同じようにかけても、費用対効果がこれだけ違うということです。そしてこの差は、時間が経つごとに利益、または損失としてどんどん増幅されていきます。

 それだけではありません。経営戦略視点で、自社らしさが伝わるサイトをつくることで、相思相愛になれるお客さんとのマッチング精度も上がります。鏡のように、発するメッセージに呼応するお客さんが集まってくるのです。

“伝わったら喜ばれる商品・サービスを持っているのに、伝え切れていない会社”がたくさんあります。

 売上にこれだけの差が出ると知らずに、サイトリニューアルしてしまい、リニューアル前より売上を落とす例も、残念ながらよく見かけます。コンバージョン率を上げたいと思っていても、その成功確率を上げる方法がわからず、リニューアルが「賭け」になってしまっているケースも多く見かけます。

「フローマーケティングメソッド」は、そんなサイト作りの成功確率を上げるために、現場で12年間検証しながら磨いてきた方法です。

サイト作りは「経営直結の重要課題」である

 一般的には、「マーケティング」というと「販促活動」だと思われていることも多いです。ですが、それはマーケティングの「一部分」に過ぎません。

 企業が生きていくためには、競合他社や代替選択肢との比較の中で、お客さんに選ばれ、買ってもらわないとなりませんよね。でないと、人間が食事をとれないのと同じで、死んでしまいます。

 その、企業の生存に関わる「お客さんのニーズに対して・競合との比較の中で・自社なら何を提供でき、選ばれるか」を、市場という外界に触れながら、周りとのバランスの中で考える。そうして、それがスムーズに伝わるよう発信するのが、「マーケティング」なのです。