なぜなら、面談というのは、最初は緊張するもの。ひととおり話をして、面談の終わりが近づいてくるとリラックスしてくるので、そこでタイミングよく「何か不安なことはある?」といった質問を投げかけることで、「じつは……」という本音を引き出しやすくなるのです。

管理職にあってはならない
「雑な聴き方」

 雑な面談をする上司の元にいたことがあります。その上司は、プレイヤーとしては超優秀でしたが、管理職としてはそうではありませんでした。

 どれくらい雑かというと、たとえば、面談のとき、「じゃあ、いまから10分で、最近の仕事内容について話して」という感じです。

 聞き方も雑です。こちらの話に対して、あいづちを打つことも、質問してくることもなく、目もろくに合わせません。共感を示すこともなければ、褒めることも、注意することもしません。

 もちろんフィードバックもありません。時間が来たら「はい、ありがとう。いまの調子で頑張って。次の人を呼んで」で終わりです。「俺のこと、嫌ってるのか?」と思うほどの塩面談……。

「勝手に話してください」といわれて、本音や不安を語ることは難しい。そもそも「対話する」という姿勢が見えないと、相手に不信感すら抱いてしまいます。もちろん信頼関係など育ちません。

 このような、いいかげんな聞き方、コミュニケーションの取り方をする人は、二流以下であるといえます。