あるプロサッカーチームには、就寝の3時間前にはメインの夕食を食べ終わっておかねばならないというルールがあるそうだ。夜遅く食べるなら睡眠時間をずらせというくらい、重視されているルールだという。

 一番いいのは、夕食の時間を早めることだ。焼肉や揚げ物など、胃に負担が大きい食事の時だけ早く食べるのもいい。

 帰宅が遅い場合は、夕方に一度軽く食べておこう。軽めの食事なら、寝る90分前でも睡眠に悪影響はない。幸福度を下げない範囲で、無理なく挑戦してみよう。

◇ストレッチでリラックスする

 現代の日本人が快眠できない最大の理由は「寝る前にリラックスできないこと」だ。その原因は、体の緊張が解けていなかったり、日中の悪い姿勢が元に戻らなくなったりしていることにある。

 ほとんどのビジネスパーソンが、デスクワークの影響で猫背かつ巻き肩になっている。猫背・巻き肩を元に戻すには、ストレッチポールの上でゴロゴロするのが効果的だ。ストレッチポールに乗って3分ほどゴロゴロするだけで「深い睡眠の時間」が約2倍増えるという調査もある。

 道具を使わない「1分間快眠ストレッチ」もおすすめだ。上半身・下半身に分けて説明する。

 まずは上半身のストレッチだ。手を胸の前で組んで、手の平を上向きにし、5秒ほどゆらゆらしながら頭の上に伸ばす。その後、息を一気に吐いて、腕をストンと脱力して下ろす。これを1セットとして、5セット行う。

 次に下半身だ。仰向けに寝て、3秒息を吸いながらつま先をおへそ側に曲げる。5秒かけて息を吐きながら、足首を反対側に伸ばす。これを1セットとして、5セット繰り返そう。

◆1週間の過ごし方でパフォーマンスが変わる
◇日曜日は早く寝る

 平日の仕事が忙しいビジネスパーソンは、週末にゆったり過ごしすぎて、月曜の朝になかなか起きられなくなりがちだ。だが、月曜に不調だと、その影響は1週間に及ぶことを覚えておいてほしい。日本睡眠学会の報告では、休日に平日より朝2時間以上遅く起きた人は、平日通り起きた人に比べて、月曜と火曜の疲労度がかなり増し、金曜日にようやく回復するという。

 このような事態を防ぐために、日曜だけは平日と同じ時間に起きよう。そして日曜の夜になったら、早めに月曜の服や持ち物の用意をし、暴飲暴食せず、ゆっくりお風呂に入って体をいたわる。すると早い時間帯に眠くなり、月曜の朝はバッチリ目が覚めるだろう。