2位はファンドの管理・運用や不動産投資などを行うファンドクリエーショングループで、平均年収は294.2万円だった。なお、5人の従業員はグループ会社から同社への出向者であり、今回の平均年収は同社の人件費負担額から算出されている。よってグループ会社から支払われた給与などは含まれていない。

 以上の2社が、平均年収200万円台だった。

 3位には、通信販売事業を主力とする、夢みつけ隊がランクイン。平均年収は312.0万円だった。40~60代の中高年男性をターゲットにした通販を行っているのが特徴の企業だ。

 4位はバナーズで、平均年収は318.3万円。本社のある埼玉県でテナントの賃貸事業を行うほか、ホンダ車の販売などを手掛けている。

 5位は紡績事業や、中東向けの民族衣装用生地の販売を行う北日本紡績で、平均年収は319.8万円。本社は石川県にある。21年3月期は新型コロナウイルス感染拡大に伴う自動車の減産で、自動車向けが主用途の主力製品、アラミド繊維の受注が落ち込むなどの影響を受けた。この結果、21年3月期は1億1483万円の営業赤字となっている。

トップ5のうち3社が小売業
テレワーク加速で打撃を受けた企業も

 今回、平均年収が400万円未満の企業は22社だった。最後に、この22社について業種別に傾向を確認しておこう。

 最も多かったのは「小売業」で、4社だった。1位のワイエスフード、3位の夢みつけ隊、4位のバナーズと、トップ5に3社が入っている。

 続いて、「サービス」「繊維製品」がそれぞれ3社だった。

 サービスでは、オフィス向けのコーヒーサービスを展開するダイオーズ(平均年収366.1万円)が10位にランクイン。コロナ禍でオフィスへの出勤者数が減ったことが、業績に打撃を与えた。繊維製品では、5位の北日本紡績のほか、同じく石川県に本社を置く倉庫精練(6位、平均年収330.1万円)が年収400万円未満となった。

 そのほか、「情報・通信」「その他製品」「卸売業」が2社だった。

(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)