きみまろさんが
「人生は70代で決まる」と思う理由

 そして私は、人生は「70代が勝負」、つまり「70代で決まる」と思っています。なぜなら、70代というのは多くの方にとって、おそらく元気に過ごせるラストチャンスの10年間だからです。

 あの世に召される前の10年間を満足のいくように生きられれば、死ぬ瞬間に「いい人生だった……」といえると思うのです。私は昔から、「いい人生だった」と思って旅立ちたいと思っていましたが、いよいよ勝負の70代に突入したかと、少々鼻息が荒くなっております。

 一方で、体の衰えをガクッと感じるようになるのも70代です。

 だからこそ70代は、自分を適度に律しながら、最高の10年間にすべく、やるべきことをしつつ、後悔しないよう楽しんだほうがいいと思っています。

 ところで、60代までなら、誰でも比較的体力に自信がありますし、仕事をしていると友人知人もいて、それなりに楽しく過ごせるでしょう。

 でも、70代からは違います。これまで積んできた「徳」がものをいい始めるのです。

 え?仕事ばかりして、何も「徳」を積んでこなかったから、心もとない?

 みなさんの心の声が聞こえてきました。

 でも、ご安心ください。人生において遅すぎることは何一つないのです。

 そう考えると、「終活」なんてそっちのけで、生きる力がモリモリ湧いてきませんか?

 大事なことだからくり返しますが、70代の10年間をどう過ごすかで、「いい人生だった」か「そうでもなかった」かが決まるのです。

 当然、70代はいいことばかりではありません。想定外のことはいくらでも起きるでしょう。

 でも、「こんなはずじゃなかった……」ではなく、「毎日が発見だらけだ」と思うのです。未知との遭遇の毎日は、考えようによっては、とてもエキサイティングです。

 私なんて、できないことが増える毎日に孤軍奮闘で、忙しくて寝る時間もないほどです。

 退屈している暇なんてありません。輝ける70代へのご案内を、私が務めさせていただきます。それではみなさん、さっそく参りましょう。

人生は最後までのぼり詰め、
頂点で死ぬ

「年を取ると、いいことなんか何もない」

 そういわれる方は、少なからずいます。これまでいろいろな体験をし、人生を楽しんできたんだから、もう十分だという気持ちは理解できます。