【具体的なお悩み】

今年3月までは家賃が月額2.5万円と安い社宅で暮らしていましたが、このたび新築マンションを購入しました。月々の負担額(住宅ローンなど)は16万円に跳ね上がり、「老後のお金が足りるのか」「月々の生活費を切り詰めた方がいいのか」などの観点で悩んでいます。

現在、月収は全て支出に充てており、貯金はボーナスのみという状態です。今後は子どもの学費や、成長期に合わせた食費の増加など、教育関連で支出がさらに増えそうな状況ですが、私にこれ以上の収入増は望めません(妻が扶養内でパートに出る可能性はありますが)。

一応、マンション購入に伴って携帯料金や保険費用などを切り詰め、車も手放してカーシェアに変更し、固定費を削減しました。ですが、外食などは夫婦の楽しみでもあり、できればこれ以上は食費など他の支出を切り詰めたくないのが本音です。

一方、今後は義父の相続で現金3000万程度が見込めます。そのため、過剰な貯蓄をするなら、現役時代の「今」の生活水準を向上させたり、旅行を楽しんだりしたいと思います。

こうした状況・心境なのですが、老後のことを考えると、日々の生活費はさらに切り詰めた方がよいのでしょうか。試算いただければ幸いです。

「貯金はボーナスのみ」でも
高額支出に耐えられる?

 新築マンションを購入し、現在の貯金はボーナスのみというUさん。それでは早速、Uさんの老後の生活が大丈夫なのかを家計収支から見ていくことにしましょう。

 まず、Uさんの年収は年間250万円のボーナスを含めて約900万円です。収入が額面金額なのか手取り額なのか記載がありませんが、貯蓄がボーナスのみという記載から判断すると額面金額と思われます。試算は手取り額を700万円として行います。

 一方、支出は2月までの記載項目を合計すると月間27万4000円でしたが、3月から住宅ローンの返済、管理費や修繕積立金の負担が始まったので月間40万9000円に変わりました。そのため、現在の年間支出は490万8000円です。

 年間収入が700万円、年間支出が490万8000円ですから、差額の209万2000円が黒字額、いわゆる貯蓄に回せるお金になります。

 記載の金額とズレがありますが、貯蓄はボーナスのみと書かれているので、黒字額の209万2000円が全額貯蓄に回っているのでしょう。優秀といえなくもないですが、気になることもあります。