岸田首相全世代型社会保障改革の一丁目一番地は「一元的・包括的子育て支援制度」の議論が参院選後から本格化する。制度構築には二つの原則が重要だ Photo:Anadolu Agency/gettyimages

「包括的一元的支援制度」創設
具体論、参院選後から本格化

 政府の全世代型社会保障構築会議(座長・清家篤元慶応義塾長)の「議論の中間整理」がまとめられ、参院選後に具体的な政策課題の解決に向けた議論が本格化する。

「議論の中間整理」では、勤労者皆保険の実現や医療提供体制改革など多くの課題が提起されているが、構築会議における多くの構成員の発言からも明らかなように、「一丁目一番地」の課題は、「包括的一元的子育て支援制度」の構築だ。

 少子化の進行、人口減少は「静かな有事」(2009年「安心社会実現会議報告」)である。社会保障にとどまらず、市場の縮小、労働力の減少、成長の鈍化、地域の衰退とコミュニティーの弱体化など、人口減少が引き起こす影響は計り知れない。

 他方で、子どもを持つこと・持たないこと(産むこと・産まないこと)は個人の究極の選択であり、極めて私的な領域の事柄であって基本的人権にも関わる。

 国(政府・自治体)がすべきことは、国民の希望がかなえられる「諸条件」を整備して、国民の希望の実現を支援し、それを妨げている隘路を取り除いていくことだ。

 このことを考えると、支援制度構築で重要なのは「二つの原則」だ。