ご理解ください
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どうか、ご理解ください

「お客さまと私たちは、ウインウインの関係。お客さまが正しくないときは、それを諭すことがお客さまへの愛情です」。この言葉は、自分は広告料をいただく側、つまり選ばれる側だけだと思っていた私には目からうろこでした。

 広告料をいただく側だとしても、採用が成功すればお客さまにも利益が生まれる。だから、お客さまが正しくないときは堂々とそれを伝えましょう、というのです。

 まずは、決して命令形だけにならないようにすることが大切です。そして、ウインウインの関係ですから、へりくだりすぎる必要もないわけです。そんな言葉あるの? と思いますよね? それがあるのです。それは、「どうか、ご理解ください」です。「ご理解ください」は、敬意を表してはいるものの「ください」という語尾が命令形になっていますね。このニュアンスに「どうか」を添えることで、さらなる切実さを訴えるのです。たとえば、言い方がいつも高圧的なお客さまなら、「もう少し穏やかな話し方をしていただけると、心臓が驚きません。どうか、ご理解ください」という感じです。

 本来お客さまへは、「ご理解のほどよろしくお願いします」「何卒よろしくお願いします」と、ていねいにお願いするのがベストですが、困ったお客さまへは、必要以上にへりくだることはないのです。