アパはホテル業界初の取り組みに、どこよりも挑戦してきました。例えばアパホテルでは、大卒で早ければ25~26歳で現場の支配人になれます。同業他社で、20代で支配人になれる会社は、ほぼないです。

 ホテルの支配人は、社長みたいなもの。売り上げも人材管理も仕入れも清掃も、いろいろなことの責任を持つ。20代半ばからそうした経験をさせる者を抜擢し、全国に新しいホテルを増やしていること自体が、業界への挑戦です。

 DX(デジタルトランスフォーメーション)時代においては、あいさつだけ上手な人が上に立つのではなく、若い力を駆使することが必要。当社は若くても能力がある人、やる気のある人を徹底的に応援します。もう20年ぐらい前から、女性支配人にはエルメスのスカーフを支給してもいるんですよ。

 私たちは同業他社のまねはしません。逆はよくあるんですけどね。例えば客室の冷蔵庫を空っぽにしたり、冷蔵庫の電源スイッチを切っておいたりしたのは、アパが初めてです。

――あれを始めたのって、アパなんですか?