部下の本音を聞き出したいと思ったら、ぜひ、「待つことの大切さ」を認識してください。

 部下が自分から話し始めるまで待つ。

 部下が話し終えるまで待つ。

 いや、もう「待つ」というよりは、部下が話すままに見守る、あるいは観察するというイメージの方が適切かもしれません。

 要点がわかりづらく、曖昧な話をする部下も、話がゆっくりな部下も、その部下なりに100パーセントの力で精一杯に語っている、訴えているのだと考えてみましょう。

 そういう意味では、合いの手を入れるのはよいとしても、相手が言葉に詰まったとき、ヘタな助け舟は出さない方がいい。「それは、こういうことかな」なんて言うと、過干渉な状態になってしまいます。

 優秀な上司ほど、部下が何を話すか予想できてしまいます。

 しかし、部下は人間ですし、AIとは違って、個性的なアイデアを秘めているかもしれないのです。

 部下の言葉を先取りするのをグッとこらえて、部下が自分の予想したことと違う発言をするのを楽しむくらいの気持ちで話を聞けば、関係性が大きく変化します。