また、学校は存続しても少子化のために廃部や休部となった学校もある。2005年選抜に21世紀枠で出場、修徳高を下して初戦を突破した宮城県の一迫商は2020年夏の大会終了後に部員がいなくなり、昨年末に廃部。2012年選抜に21世紀枠で出場した北海道の道立女満別高は東藻琴高と統合して北海道大空高となり、今夏は不出場だ。

 一方、地方大会にする出場校の総数は、2002年と2003年の4163校をピークに減少に転じ、今年夏の各地の大会に参加した高校は3547校と、19年で600校以上減った。

 なお、現在では部員不足の高校は他校と連合して出場することができる。連合チームは各地にあり、本稿では連合チームも1校としてカウントした。こうした連合は無名の高校ばかりではない。高知県では2007年選抜ベスト8の室戸高が、1964年選抜に出場した安芸高と連合を組んで出場した(他に安芸桜ケ丘高も連合に参加)。15年前のベスト8校でも部員不足に苦しんでいる。

 その結果、今年の参加校のうち春夏1回でも甲子園に出場したことがあるのは1033校(室戸高と安芸高は合わせて1校として計算)となり、出場率は29.1%である。しかし、これはあくまで平均値。都道府県によって比率は大きく異なっている。高校野球に力を入れているごく一部の学校しか甲子園に出場できない県と、多くの学校が次々と甲子園に出場している県がある。

甲子園出場歴を持つ高校の割合が高い都道府県ランキング2022【全47都道府県完全版】