「旧統一教会」「ウクライナ侵攻」でも
正義感を振りかざしスッキリする人たち

「おいおい、いくらなんでも日本人はそんなに愚かではないぞ!」と不愉快になられる方も多いだろう。ただ、残念ながらつい最近もまったく同じことが起きている。

 ロシアとプーチン大統領への批判だ。

 実はウクライナ侵攻でも「ロシアとプーチン大統領を厳しく批判しない者は人にあらず」というムードが爆発的に盛り上がった。少しでもロシアを「擁護」していると捉えられるような意見を述べた人たちは「民主主義を否定するのか!」なんて感じでボコボコに叩かれて吊し上げられたものだ。

 が、叩いて黙らせて、スッキリするだけで終わってしまった。

 現在も戦争は継続中で、今月24日には、アメリカが自国民をウクライナから退避させるほどロシア軍の攻撃が激しくなるという情報も流れたが、今の日本では「旧統一教会と関係のある政治家探し」で大盛り上がりなので、ほとんど注目されない。

「ウクライナと共に」「民主主義を守るためにプーチンを倒せ」と絶叫していた日本人は一体どこへ消えてしまったのか。つまり、この問題は多くの日本人にとって、「過去の話」になってしまっているのだ。

 今回の旧統一教会批判も、これと同じ道を歩む可能性はゼロではない。なぜかというと、「憎悪」の盛り上がり方がロシアとプーチン批判の時と瓜二つだからだ。

 最初は「社会の敵」だと位置付けて絶対に許すなと糾弾をする。そして、そのような「社会の敵」を支持する人たちに対しては「洗脳された気の毒な人」として、さらなる批判で目覚めさせようと呼びかける。さらに「批判するだけでは問題解決ができないのでは?」という異論を唱えた人々が現れると、「擁護するのか」と袋叩きにする。

 このようなバッシングのパターンが、ウクライナ侵攻の際に見られたが、それが今、旧統一教会の問題でも見られている。同じように盛り上がっているということは、同じように盛り下がっていくということだ。

 では、どのあたりが同じなのか詳しく見ていこう。